上杉謙信の女性説の由来
越後国の大名で戦国武将の上杉謙信は、その神がかった戦の上手さゆえに軍神や越後の龍など称されるほどだった。
謙信が敵将であった武田信玄に塩を送った逸話が、「敵に塩を送る」の由来となったと言われている。

この上杉謙信が、実は女性だったのではないか、というちょっと不思議な説がある。
上杉謙信女性説は、歴史小説家の八切止夫が提唱した仮説に由来する。
女性説の根拠として、一つは、当時スペインのゴンザレスという人物が、国王のフェリペ2世に送った日本の報告書がある。
この報告書には、「アイドのウエスゲはそのTIAの開発したサドの純金を沢山もっている」(「会津の上杉はその叔母(tia)が佐渡を開発して得た黄金をたくさん持っている)とあり、この叔母が謙信のことではないかと言われている。
上杉謙信の肖像画(肖像画は江戸時代に描かれたもので、髭はあえて強調するように描かれたのではないか、という声も)
また、上杉謙信の死因は、「大虫」と記述があり、この大虫というのは本来味噌を差し、月経の隠語として使われ、更年期など広く婦人病を指すことから、女性だったのではないか、と指摘される。
もう一点、謙信のことを「男もおよばぬ大力無双」と歌った瞽女歌があったとされ、矢切はその点字本を確認していると書き残している(ただし現物は見つかっていない)。
他にも、織田信長が上杉謙信に贈った贈り物に「源氏物語屏風」があり、屏風を贈るというのは、その当時の慣習では女性に対して行われるものだった、生涯独身であった、という点も挙がる。
こうした理由から、上杉謙信は女性だった、という説が提唱されている。
現代では、この上杉謙信女性説を利用した作品も登場している。
たとえば、ヤフーと、大手ゲーム会社「スクウェア・エニックス」が共同運営している、「戦国IXA」(せんごく・いくさ)という、大人気のオンラインゲーム。このゲームには、当然、大物戦国武将のひとり、「上杉謙信」が登場するのですが当たり前のように「美人の上杉謙信」が出てきます!
また、武田信玄に支えた山本勘助を描いた大河ドラマ『風林火山』で謙信役を務めたGacktも女性説を意識した役作りを行なったと語っている。